YOMIURI ONLINE大手小町 非正規のわたし、産休・育休ってとれるのでしょうか?

非正規のわたし、産休・育休ってとれるのでしょうか?

“収入ゼロ円での出産”という不安をなくしたい!

非正規の女性が、もちろん男性も、「出産=失職」の不安を抱えているかぎり、少子化なんて解消するはずがありません。
海外ではどうでしょうか?
 フランスの例をみてみると、「子どもをケアしたために職業活動を停止、または削減し、自分で子どものケアをしたために収入が下落した労働者には『就業自由選択補足手当』がある」そうです。給付要件は、「老齢保険拠出金を出産前に24か月拠出していたこと」となっており、「2004年には、パートであっても就業継続を奨励すべきとの考えから、短時間雇用者に対する同手当を改善し、短時間雇用で給付を受ける者が増えている」ということでした。(出典:お茶の水女子大学教授・永瀬伸子「少子化対策として必要な非正規雇用者に対する社会的保護」)

 こうした背景には、“シラク三原則”があります。
 (1)子どもを持つことによって新たな経済的負担が生じないようにする
 (2)無料の保育所を完備する
 (3)(育児休暇から)3年後に女性が職場復帰するときは、その3年間、ずっと勤務していたものとみなし、企業は受け入れなくてはいけない

 子どもを持つことによって、「失われそうなもの」を政府がすべて補填ほてんするので、安心してください……というメッセージがここにあります。

 少子化というなら、「子どもを持つ=収入ゼロ円」になる不安をなんとかしないといけません。結婚している人だけでなく、今シングルの人にとっても大切なことです。なぜなら、女性たちが結婚や出産をしたいと思っていても、ためらうのは「出産=収入ゼロ円」という不安があるため。「男が養う」はもう通用しない時代です。
10月から育児介護休業法を改正するための審議会が開かれます。署名サイト「change.org」では、「マタハラNet」によるこんなキャンペーンも始まっています。「非正規でも産休育休がとれる社会になるよう、育児介護休業法に改正を!(10月15日8:00締め切り予定)」
 興味のある方はぜひ見てくださいね。