事例:職場復帰後

マタハラ事例

「正社員への契約再変更が前提」という条件で契約社員になりましたが、一向に正社員に戻してくれません。

産休育休後の職場復帰をしてからというもの、不利益取り扱いや嫌がらせを受けています。

「契約社員は本人の希望があれば、正社員への契約再変更が前提」と書かれているので、保育園が見つかるまでは契約社員になりましたが、その後、希望を申し出ても一向に正社員に戻してくれません。

労働局雇用均等部に助言指導の申し入れ、女性ユニオン東京に加入し、団体交渉・労働委員会へあっせん申し入れ、と話を進めていましたが、会社の不誠実な対応により未だ解決に至っていません。

妊娠・出産・育休等を理由として、正社員から契約社員への労働契約の変更を強要するなどの不利益取扱いを行うことは、男女雇用機会均等法9条に反し違法となります。

会社からは、契約社員への変更を強要してはおらず、合意に基づき変更をしており、不利益取扱いには当たらないとの反論が考えられます。

今回のケースでは、「正社員への契約再変更が前提」という条件で契約社員となったとのことですが、このような契約がどのような状況においてなされたのか、契約書へのサインを強要されたのか、その他の契約書の文言はどのようになっているのか等の事情を確認する必要があります。

労働局雇用均等室に助言指導の申し入れを行い、また、労働組合を通じて団体交渉を行っているとのことですが、会社はこれに一切応じず、話合いでの解決が困難な状況に至っていると思われますので、弁護士に相談の上、裁判所に提訴(通常訴訟、労働審判など)するのがよいと思います。