<体験談 ゆかさん 2>産休をとれないのは嘘だった?従業員によって異なる対応
いつの段階で退職出来るか本社の人事に確認すると支配人はおっしゃいました。1日待ちなさいと。
そして、次の出勤日に支配人から明日から出勤しなくていいと言われました。さらに、「特例中の特例として」有休を使って辞めていいということ、有休を使ったことは他のスタッフに言ってはいけないということ、これは会社の温情であること、私が迷惑をかけたので主人が今後は会社に仕事で恩を返してくれと、そう言われました。
いちいち恩着せがましいとは思いましたが、ほっとしたのです。こんなにつわりが辛いなんて思わず、精神的にも追い詰められていましたから。
このようにして、私はある日突然辞めることになりました。病気の件は伏せてもらい、妊娠したから退職しますとだけ皆に説明して下さいとお願いしました。
退職してからつわりがさらにひどくなり、マタニティ鬱もひどく、ほぼベッドの上で過ごす日々が2ヶ月近く続きました。
私が退職すると同時に、仲の良かったIさんという同僚が私と予定日2週間違いで妊娠したことが分かりました。彼女は幸いつわりがないようでした。
その時期に本社から社長がいらっしゃり、うちの主人もIさんもよばれて食事に行きました。社長は私について「辞めなくても、産休をとるか休職すれば良かったのに」とおっしゃったそうです。それに対して副支配人は「私もそう言ったんですけど、本人が聞かなくて」と言ったというではありませんか。
私が聞いていた話と違います。私は産休ないと聞いたし、産休とっていいなんて一度も言われたことはありません。それなのにIさんは産休をとっていいと言われたらしいのです。
今でもはらわたが煮えくりかえりそうになります。何で私にはつわりがあるんだろう、私はIさんの産休とる踏み台に使われた、私ばっかり何で?何で?Iさんが副支配人のご機嫌をとるのが上手だから?私の主人が悪いの?もう頭ぐちゃぐちゃです。
さらに、Iさんは私に「ゆかさんが妊娠した時、シフトころころ変えられて殺そうかと思ったって副支配人が言ってたよ。妊婦でございますって態度でさって、 Iさんはそんなことしないけどって言われた」と電話をかけてきました。殺そうかと思ったって、同じ妊婦が、いくらつわりがないとはいえ無神経に私に言ってくるとは、彼女の行為もマタハラだと思いました。
私はつわりと鬱状態で、また動けなくなりました。食べつわりなので、太った自分を見られたくなくて余計引きこもりました。主人に当たり散らしました。副支配人に文句を言えば、主人の立場を危うくするからです。私のストレスはマックスでした。
しばらくして、Iさんに会いました。Iさんから私の結婚や妊娠のお祝いをしてもらっていたため、彼女の入籍祝いを渡しました。
Iさんは、私が突然辞めたので皆に挨拶した方がいいと言いました。辞めて2カ月近く経っていましたが、つわりもかなりおさまってきており、主人が現在も働いている手前挨拶に行くことを決意しました。
挨拶に行くにあたり、副支配人の出勤日を教えてもらえるようIさんにお願いしました。ところが、Iさんはつわりがひどくなって休んだと連絡があり、別の人に出勤日を聞きました。
そして遂に挨拶に行く日。事前に電話しました。ドキドキしました。不機嫌そうに副支配人が電話に出ました。「突然辞めたので、夕方にご挨拶に行かせて下さい」と話しました。「別に私はいいですけど」と副支配人は言いました。
(つづく)
ペンネーム:ゆかさん