リーマンショック!育休中の私はやはり、リストラの対象に。

私は、外資系のメーカーに勤務し、社内通訳・翻訳者として独身時代は各地へ出張するなど、全国を飛び回って仕事をしていました。
30代後半に結婚した後も仕事は続け、結婚3年目に第1子を授かり、出産6週前まで働き、産休育休とあわせて約4ヵ月の休みをもらって職場復帰しました。
その時は、直属の上司(女性)が産休育休中である私の仕事をカバーしてくれたり、復帰後も何かと配慮をしてもらい、素晴らしい上司のもとで恵まれた環境で仕事を続けることができました。

しかし、子どもがあまり丈夫な方ではなく、頻繁に熱を出したり、2度も肺炎になりかけて入院したこともあったため、復帰1年目は20日の有給休暇だけでは足りず、さらに10日も欠勤をしてしまったため、さすがの上司からも、「今のような状況について、会社の上層部は良く思っていないということを今後の為にも話しておきます」、と年に一度の人事査定の面談の時に言われたこともありました。
その時は、未来の宝である子どもを産み育て、仕事も自分なりに精いっぱい頑張っていると思っているのに、会社の上層部が良く思っていないという事が具体的に何であるのかがよくわからず、複雑で不安な気持ちになりました。
 その後も仕事を続けている中で、様々サポートをしてくれた女性上司が別の企業に転職をすることになり、その直後に第二子を妊娠しました。
そして、2回目の産休育休を取得していた2009年の秋にリーマンショックが起こり、勤務してていた会社の親会社が大規模なリストラを発表しました。
翌年、育児休業も残すところあと2ヵ月余り、4月からは第二子の入園する保育園も決まり職場復帰にむけて準備を進めている中で、人事部長から話があるので会えないかと連絡をもらいました。その人事部長は、私が休みを取っている間に入社した女性の人事部長で、私は初めてお会いする方でした。人事部長がわざわざ話をしに来る理由は感づいてはいましたが、やはり退職勧告でした。
「リーマンショックで会社の経営が厳しい状況にあり、日本でもリストラを行うことになった。ちょうど今休みをとっているわけだし、このまま引き続き少し仕事をお休みされてはどうか?」
さらに、「もし、会社に戻ってくる選択をしたとしても、今後の会社の経営によっては戻った後で会社を辞めていただくことにもなるかもしれないし、その場合は、会社の財務状況によっては退職金も払えなくなるかもしれない。また、戻った場合も同じ仕事(社内通訳・翻訳)にはつくことは出来ないかもしれない。今、もし早期退職に名乗り出てもらえれば通常の退職金の規定の金額に上乗せをした金額を支払う事ができる。」というような説明を丁寧にされました。 
(つづく)