<体験談 やすさん 07>人事の決定権者じゃないと対応できないと労働局に言われる
上司Aの自宅訪問により眠れない夜を過ごした翌日、私はまず自分の自宅所在地を管轄する労働局に電話を入れました。前日の上司Aの不法行為を訴え、助けになってもらうためです。
ところが、電話に出た労働局の男性職員は
「会社の所在地を管轄する労働局が担当なので、そちらに電話してくれ。」
「電話したとしても、人事の決定権者、たとえば人事部長が退職勧告したりしなければ、労働局は何も出来ない。直属の上司の退職勧告くらいでは動けない。」
といいます。私はがっかりしました。
次に、区役所の児童家庭課に電話しました。保育園の情報を入手するためです。自宅のある区は市内で1位2位を争う保育園の激戦区で、1つの席に10名以上の希望者が並ぶ状態。優先順位は、母親の雇用形態、勤務時間で決めるとのこと。今アルバイトになったのでは、今後ずっと働けなくなるも同然です。
誰も自分を助けてくれない。
社内の人事に相談したかったのですが、「人事から聞いたところによると、契約社員は時短勤務が出来ないと言っている。人事にマイナスイメージ、悪いイメージを与える」と上司Aに言われているので、人事に相談に行くという選択肢が浮かびませんでした。
そして、何より切迫流産の状態で、これ以上誰かと言い合いたくありませんでした。お腹の子が無事に育ってくれることが一番大事なので、これ以上のストレスを受けたくなかったのです。上司Aからの4時間の退職勧告だけでも、相当疲れていました。
ここは黙って自分が出社して、契約更新するしかない。
這ってでも会社に出社して、勤務が出来ることをアピールしなくては、契約更新は危ういと思っていました。
1週間休んで痛みは引いていると思えたので、主人と相談し、医師に復帰可能の診断書を作成してもらうことに。このときの検査でもまだ赤ちゃんの心拍が見えておらず、医師からは「無理はしないように」と釘をさされました。
診断書を書いてもらったその足で会社に向かい、人事と契約更新をしました。契約更新の手続きをおえると、上司Aから呼び出され、会社近くの喫茶店で話すことになりました。「大丈夫か。ちゃんと働けるのか」と上司A。話を聞いていると、そこに上司Aのさらに
上のB本部長が偶然通りかかりました。
突然B本部長から指をさされ、「お前、明日説教だからな!」と怒鳴られました。
「説教?何事?」と思うも、B本部長は「説教だ」の言葉のみを残して去っていきます。
会社では、上期、下期のそれぞれに本部長との面談があるのですが、明日はちょうど私の下期の本部長面談でした。
やっとの思いで契約更新したにも関わらず、今度は説教?
「どうして次から次にこんな言葉ばかり言われなければならないのか!」
その夜もまた眠れませんでした。
(つづく)
ペンネーム:やすさん
対処方法:社内相談窓口の利用 労働局雇用均等室への相談 弁護士への相談・依頼 労働審判